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原材料

KPI

  • 項目

    使用原材料の総量

  • 2014年度実績

    (連結)791トン

責任部門

技術・設計部門
※とりまとめは3R推進委員会にて実施

考え方・目標

なぜ「原材料」が重要取り組み項目なのか
理由と背景の解説

横浜ゴムグループは天然ゴム、水などの自然資本や化学品を使った商品を販売しています。これらの原材料は地球から得られた資源からつくられたものであり、無限に存在する訳ではありません。そこで、最小限の原材料を使い、リサイクル製品(リトレッドタイヤなど)の販売を推進し、リサイクル原材料(粉末再生ゴムなど)を使用して、お客さまや社会に喜ばれる商品を届けることが重要な課題であると認識しています。

原材料に関する方針および考え方

横浜ゴムグループは、「環境GD100」「横浜ゴム全社環境方針」「横浜ゴムグループ行動指針」にのっとり、地球環境への負荷軽減につながる原材料の開発・調達と使用量の最小化を推進します。

目指す姿(達成像)/目標

原材料使用量の削減、リトレッドタイヤの販売促進、リサイクル原料の使用拡大を図ることにより、ライフサイクル全体で環境・社会への影響が最も小さく、持続的に利用可能な原材料の調達システムを構築します。これらの活動は、2050年度にScope3のカテゴリー11(製品の使用段階)におけるCO2排出量の半減にも寄与します。

目指す姿に向けた施策

事業継続のため、下記に取り組みなど環境・社会への負荷を低減した原材料の開発・利用を進めています。

  1. 構造設計・部材剛性などの見直しにより、要求性能を満たしつつ、軽量化を図る。
  2. リトレッドタイヤの販売促進を図る。
  3. さらに高い粉末再生ゴム混合比率のタイヤ、ベルトの開発や再生可能商品の開発を推進する。

2014年度の活動レビュー

自動車の燃費を向上させるには、使用部品の軽量化が欠かせません。低燃費タイヤへの要求が高い新車装着用タイヤなど当社グループの製品は、耐久・安全性を兼ね備えた商品として多くの自動車メーカーに採用をいただきました。

ゴムリサイクル材料の使用比率を拡大

ゴムリサイクル材料(粉末ゴム、リクレーム、自社ゴム屑再生ゴム)の使用割合は国内で1.1重量%、海外で0.4重量%であり、全社では0.8重量%となります。
横浜ゴムでは、微粉末グレードを配合して物性低下を抑えることができるブレンド技術を確立し、この粉末再生ゴムを配合したタイヤの量産を2009年2月より開始しました。そしてこの5年間で、粉末再生ゴムの使用拡大により、横浜ゴム全体の各種再生ゴム使用量比率は2.7倍(2008年度比)に拡大しました。

横浜ゴム全製品における再生ゴム使用量比率推移※1

横浜ゴム全製品における再生ゴム使用量比率推移

※1 当社検収実績による新ゴム使用量に対する比率

現在、国内工場ならびに米国工場、フィリピン工場、タイ工場、ベトナム工場、中国工場、インド工場にて、PC、TB、ORのトレッド・ライナーを中心にした各種コンパウンドに粉末再生ゴムを使用しています。技術的にも、ブレンド技術のレベルアップを図っており、粉末再生ゴムをブレンドできる対象コンパウンドの拡大や、粉末サイズの更なる微細化による配合量アップの試みにも積極的に取り組んでいます。
2006年に米国工場で粉末再生ゴムの使用を始めて以来、当社グループにおけるその使用量は、廃タイヤに換算して約109万本に相当すると、粉末再生ゴムメーカーは算出しています。これは、石油に換算して約6.1万kl、電力に換算して約19,614.7kWh相当の省資源・省エネルギーに匹敵します。また、排出CO2に換算すると、約2.7万トン相当の排出を抑制したことになります。

粉末再生ゴムを使用する資源循環

粉末再生ゴムを使用する資源循環

再生ゴムの使用による環境負荷低減効果※2

再生ゴムの使用による環境負荷低減効果

※2 Lehigh Technologies社の提供資料

高剛性ウインドシーラント

当社の自動車ガラス用接着剤(ウインドシーラント)は高い耐久性で評判を得ておりますが、車体剛性の向上のために高剛性ウインドシーラントを開発しました。これにより、安全性が高まるとともに、シーラント使用量減により、車体の軽量化にも寄与しています。

課題と今後の改善策

事業活動には原材料の使用が欠かせませんが、地球の資源を最小限に利用する状態にあることが最終目標です。
再生可能商品やリサイクル原材料の使用が、本当に地球資源の利用や環境負荷の低減につながっているか、正しく評価を行い、グローバルに展開することが課題です。