横浜ゴムの重要課題5取引先と共に

CSR※1勉強会や表彰制度、現地訪問などを展開することで、横浜ゴムは課題に取り組んでいきます。
※1 CSR :
Corporate Social Responsibilityの略。企業の社会的責任と訳される。横浜ゴムでは、企業の社会的信頼と読み替えて、「社会からゆるぎない信頼を得ている地球貢献企業」を目指す
バリューチェーン※2を通じたCSR活動を推進します
取引先と強い信頼関係を築き、連携することで、
持続可能な天然ゴムの調達を目指します
横浜ゴムでは、多くの原料や資材を調達して製品にしています。一方、自然災害や紛争などで安定した供給が途切れることがないように、取引先と連携していくことが重要と考えています。そのため、一次取引先だけでなく、二次取引先のCSR 活動の状況把握と協働を始めています。
私たちのつくるゴム製品に欠かせない天然ゴムは、東南アジアを中心に調達しており、そこで働く方々の労働環境や人権などについてもさらに把握し、改善が必要であれば共に進め、持続的な天然ゴムの調達をすることが特に重要と考えています。ゴム農園や取引先(天然ゴム加工業者)の方々との交流を進めています。
2014年度は、タイ加工工場で取引のあるゴム農園と交流を行い、特に労働環境や人権に関する問題はないことを確認しました。また、東南アジア地域の取引先で展開されているさまざまなCSR活動について、情報共有や協働の活動を行っていきます。これによって、当社の天然ゴム調達量の60%を占めている取引先やゴム農園の状況把握ができることになります。
世界的な動向としては、天然ゴム、合成ゴムの生産国と消費国の政府で組織されている国際商品委員会・研究会の一つである国際ゴム研究会(IRSG)が農園管理の指針を2015年度に公開しました。
これには、天然ゴムの安定調達(生産量と品質の維持)に加え、持続的な農園経営(農地や水の管理)、人権、労働環境の改善などといった内容が盛り込まれています。当社グループとしても、今後の認証の動きなどを把握し、取引先と共にゴム農園調査や、地域で活躍しているNGOなどとも連携し、支援活動の検討を進めていきます。
※2 バリューチェーン :
製品またはサービスの形式で価値を提供するか受け取る一連の活動または関係者全体
- 担当者のコメント
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天然ゴムの生産者の大半は中小企業ですし、天然ゴムは農産物であるため、CSR活動を実行するのは容易ではないと当初は感じていましたが、各社へのヒアリング、農園訪問を通じて、現地の取引先が安全・環境に配慮した取り組みを始めていることが分かりました。今後は取引先の品質確認だけでなく、さらにその上流であるゴム農園や個々の農家にまで調査を広げていく予定です。持続可能な天然ゴム調達のために横浜ゴムが貢献できることはないか、ヒアリング調査を進め、お互いの関係を強めるCSR プログラムを作り上げていきたいと思います。
原料調達部 シンガポール支店 小沢 雄太
- 取引先(天然ゴム加工業者)からの応援メッセージ
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当社が持続可能なビジネスをするためには、インドネシアの地元の人と強い絆を確立し、ゴムから持続可能な価値を創造することが重要です。特に天然ゴムの生産性向上を重視し、2014年にコミュニティ開発と環境プログラムを評価・構築しました。現在5つの主な社会的プログラム(健康増進、教育強化、経済発展、社会&文化的イベント、インフラ整備)を行っています。横浜ゴムとの小規模農園の調査研究や意見交換を通して、我々の目的やゴム小規模農家に有効なプログラムを作り上げることができると信じています。
PT.KIRANA MEGATARA Mr. Martinus S. Sinarya (CEO)