エネルギー
KPI
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項目
エネルギー総消費量
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2014年度実績
(連結)1,231,611MWh
※原油換算:311,668KL
責任部門
各拠点
※活動は各拠点が行い、CSR・環境推進室が事務局として地球温暖化委員会を組織し、全社方針の審議や活動の推進を行っています。
考え方・目標
なぜ「エネルギー」が重要取り組み項目なのか
理由と背景の解説
世界10カ国で生産活動を事業展開している横浜ゴムグループは、事業の各プロセスでエネルギーを大量に使用します。エネルギーの消費を低減することは、地球規模で問題となっている気候変動問題への対応や、枯渇する資源の有効活用、コスト削減につながることから、「エネルギー」を重要取り組み項目として選択しました。
エネルギーに関する方針および考え方
横浜ゴムグループは、環境に関する考え方を「環境GD100」「全社環境方針」に示し、「横浜ゴムグループ行動指針」にのっとり、事業活動および製品・サービスの提供において、地球環境への負荷の最小化を図ります。そのため、設計・製造段階から、環境技術の開発・導入を進めると共に、製品・サービスの提供に関わる方々とも協働し、バリューチェーン全体で持続可能なエネルギーの適正な利用と削減に取り組みます。
私たちは、エネルギーの適正な利用に関する国際協定、事業展開している各国の規制(日本の省エネ法、地球温暖化対策推進法)、および関係団体の方針に沿って、エネルギーの適正な利用と削減活動を行っていきます。
目指す姿(達成像)/目標
当社グループは、世界で共有されている「2050年までに温室効果ガス排出を半減させる」という目標をにらんで、エネルギー消費量の削減指標として「温室効果ガス(GHG)排出量」の総量削減に取り組んでいます。
- 長期目標:
2050年までに、当社グループのバリューチェーン全体で排出するCO2総量を、基準年(2005年度)比で50%以上削減する - 中期目標:
- 2030年までに、当社グループのバリューチェーン全体での売上高当たりCO2排出原単位を、基準年(2005年度)比で40%以上削減する
- 国内グループでのGHG排出量を2020年度までに基準年(1990年度)比25%削減に向けて挑戦する
目指す姿に向けた施策
事業活動全般に関わるエネルギーの適正な利用と削減に対して、以下の施策に取り組みます。
- 物流におけるモーダルシフトの推進
- 生産におけるエネルギー管理
生産工程におけるシステム改善、節約改善、プロセス改善、管理システムの開発、生産システムの導入、新エネルギー、(再生可能エネルギー)の導入によってエネルギーの有効活用を推進 - 地球温暖化対策委員会の下、7つの省エネ分科会を設け、横浜ゴムグループ、および取引先のエネルギー削減活動を推進
- 製品使用時のエネルギー使用量を低減するため、エコ商品の開発と販売の促進
2014年度の活動レビュー
システム改善(省エネ型加硫システムの開発、コージェネレーションシステムの活用)、節約改善(LEDの使用拡大、設備稼働率の改善)、プロセス改善(ゴム練り工程の最適化)、新エネルギーの導入(太陽電池による発電システム導入)を進めた結果、2005年度比で15%GHG排出量を削減しました。
日本国内の環境負荷の全体像
海外の環境負荷の全体像
事例紹介
物流のエネルギー使用・CO2削減
- 目標:2006年を基準とし、2020年までにCO2排出量を25%削減
- 実績:2014年度は、モーダルシフトを拡大することで23,297トン-CO2の排出量で、原単位を前年比0.8%改善しました。
CO2排出量と原単位推移(2006年以降)
※横浜ゴム単体
新城-九州便の鉄道輸送
エネルギー管理
- 自家発電電力の活用
- デマンドコントロール装置によるピーク電力の抑制
- 建屋の保温・断熱化
- 生産設備投資(モーター・ポンプの高効率化)
上記により、排出原単位を削減しました。
ガスタービンコージェネレーション(CGS)の稼動
電力と蒸気を多く使用するタイヤ工場では、電力と蒸気を同時に供給するコージェネレーションシステムの導入で大幅なCO2削減が可能となります。2014年度現在、国内3工場で稼動しています。24時間連続運転により、工場で使用する電力の60%、蒸気使用量のほぼ全量を本システムで供給し、CO2と電力削減を行っています。
三重工場コージェネレーションシステム
三島工場コージェネレーションシステム
新城工場コージェネレーションシステム
生産設備のモーター、ポンプの高効率化(24時間稼動の固定電力の削減)
エネルギー消費の大きい生産設備のモーターとポンプを高効率型に更新し、容量も見直して従来に比べて大きな省エネ効果を上げています。
高効率モーター
照明灯のLED照明化
国内外拠点の建屋天井の照明(水銀灯・蛍光灯)をLED照明や高効率照明に更新しています。照明の電力削減に高い効果がでています。
水銀灯→LED照明
省エネルギー月間の活動
「パスをつなげて目標に向かって攻め続ける省エネプレー!」のスローガンを掲げ、2月の省エネルギー月間では、製造部門・設備保全部門・管理部門が一丸となって取り組み、小さな効果を積み上げて、前年比2%のエネルギーコスト削減の効果を上げました。
省エネ月間-省エネ教育
コンサルタント指導によるエネルギー管理強化活動
生産の変動(設備稼働・停止)に合わせたエネルギーロスの低減などエネルギー管理の強化を進めています(エネルギーのジャストインタイム化)。
国内外拠点で毎年コンサルタントによる指導を行っています。
コンサルタントによる指導
課題と今後の改善策
エネルギー使用総量の削減については、引き続き、コージェネレーションシステムの導入拠点を拡大していくことで、目標を達成する見込みです。
再生可能エネルギーの使用割合の拡大については、欧州、北米にある拠点で、太陽光発電などを整備し、自拠点で使用する再生可能エネルギーの比率を上げていく予定です。